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iPhoneとハッカー

Pwn_00 PwnageTool 2.0がリリースされて数日。

Blogをつらつら見てると、これに関する記事が思いのほか少ないね。逆にあえてこの話題に触れないようにしているサイトもあるように思う。

iPhone 2.0になって、これまで使いづらかったところがずいぶん改善されたし、その上での日本での3Gのローンチだからまあ今はそこまで気が回らないってのもあるかもしれない。App Storeにアサインされたアプリの数はすべてを楽しむにはあまりにも膨大だし。

別にPwn(Jailbreak)を推奨するわけではないし、話題にならないから嘆いてるわけでもない。

ただ憶えていたいのは(iPhone3GからiPhoneに触れた人たちには特に知っていて欲しい)、App Storeで手に入るその中の数少ない優秀なアプリ達はJailbreak時代にすでに幾度ものバージョンアップを繰り返して今があることを。WWDC、Jobsの紹介で開発者に拍手喝采をあびた幾つかのソフトも生まれ故郷はダークサイドであることを。いやそもそも、AppleはiPhoneのためにネイティブアプリを作るのはApple自身許さない、と言っていたことを。

それを覆したのはDev Teamをはじめとするハッカー達の情熱であることを。

加えるなら、それを応援した多くのJailbreakerがいたからこそ、Appleは方針を変えた。変えるべきだと判断したことを。

ハックされ(続け)ることで、iPhoneはこんなにも魅力的になったのだ。

断言しよう。
iPhoneいいね、楽しいね♪って言ってるすべてのiPhoneユーザーはDev Teamをはじめとするハッカー達にリスペクトを捧げなきゃいけない。

行為の良し悪しじゃない。エンドユーザーとメーカーの思いが奇跡の導きによって一つになったのだ。とんでもなく素晴らしいことだ。正しいとか、正しくないとか、ここで言うのはナンセンスだ。そういうのは我々、スキモノの役割じゃない。外野に任せとけ。

Appleとハッカーのいたちごっこはまだ続く。
Appleのコントロール下にあるApp Store。Appleにウンと言ってもらえないけど、とんでもなく素晴らしいソフトが登場して、それに惚れたなら迷うことなくPwnだ。それが我々ユーザーのAppleへの声だ。

Jobsもむかしはハッカーだった。悪いことだってしたらしい。彼をカリスマとして認め、一Appleファンを気取るなら、取るべきクールな態度はわかるだろう。Appleがクールな会社であり続けるためにはそれを支持するエンドユーザーがカッコよくなければ。

だから、ダサいこという言うな。
 

4 Comments

  1. 通りすがりのMacユーザーでありdocomoユーザーでありSoftbankユーザーの者です。
    非常に大事な一点を突いておられますね。
    あなたのおっしゃる通り、幾分かはハッカー達によって今のiPhoneがiPhoneたらしめられたように私も思います。
    もちろんAppleもある程度はこの状況を見越して用意いたのでしょうけどね。
    見極めはその時がいつなのか?程度でしょう。
    また思いの外PwnageToolに関する情報が少ないのも同感でした。
    私は比較的熱心なAppleユーザーですが、どうもiPhoneに触手が伸びないのはキャリアの縛りに納得できていないからです。
    さらにいえば納得のできないキャリアに2年間で20万円以上も身銭を削る気はさらさらありません。
    いつかこの牙城が崩れて、日本もキャリアを選べる時代になってくれればと切に願います。
    それにはやはりハッカー達の力とそれを受け入れるユーザーの力が必要です。
    まあ現実的には、様々な観点から見てキャリアの拘束力が圧倒的優勢なのはいわずもがな。
    Appleは独占的な立ち位置ににつく事に長けた企業です。
    Jobsは勝ち戦しかしない名将です。
    良いモノを作って提供する代わりに、支配を求めてきます。
    ユーザーとしてそれが納得できれば安住を得られますが、できなければ苦汁を飲むか関係を断つかという非常に苦渋の決断を強いられるわけです。
    結果的に[E:danger]

  2. 貴重なご意見ありがとうございます。
    普通なら、気に入らなければ去るところを、そこが出来ないとこがAppleのいやらしいところで。
    逆にSoftbankはまさに"気に入らなければ使わない"の代表格ですね。そんな2社が一緒になってこの革命的なプロダクトを日本で売っているのだから、悩ましい話しです。
    私も全てがハッカーの行いによって、うまく変わったとは思ってないのですが、いまの日本市場での(オリジナルのままの)iPhone3G万歳ってなムードを見てると、1st iPhoneで行われた革命が起きるとは到底思えません。今となっては米国先行発売でつくづく良かったと思ってます、というのは言い過ぎでしょうか。

  3. 通りすがった割に再び現れてしまいました。
    全くの同感で、熱烈歓迎を受けているiPhone3Gそのものにも私は納得できていないところがあります。
    根本的には3Gに対応した以外何一つ新しい魅力はないと言っても過言ではない。
    さらにほとんどのユーザーはそれを知らずに手放しで喜んでいる。
    まぁ少なくとも、ここで意見を交わしているあなたや私はそれが気に入らないと主張しているわけですが彼らとのこの違いは、おそらく我々は彼らの知らない世界を知っているからでしょう。
    我々の知る世界は、ちょうどMacで実現されている世界であり、それはAppleの支配する世界の中ではあるけれども自由でひとつのアクションが起こるたびに、何かしらワクワク楽しい気持ちにさせてくれる世界であり、時のその美しさに魅了される世界でもある。
    その世界には、Appleの支配はあっても制約というのはほとんど存在しない。
    そして支配されるのは市場(厳密には自社OSの動作するハードウェアの市場と言い換えるべきですね)であってユーザーではない。
    そういった世界が携帯電話で実現されているのも知っている。
    それはSynbianだったりAndroidだったりBlackberryだったりする。
    自分の好きなアプリを自由に入れて楽しんだり生活に役立てたり、大げさにいえば人生の彩りに花をひとつ添える存在にさえなってくれる。
    しかしiPhoneは違う。
    PowerPCで意地を張ってた時のようなAppleのダークサイド的な匂いがする。
    全て支配し制御してやろうという露骨な帝国主義的なものを感じる。
    いみじくもユーザーの利便性は考慮されず功利主義に走っている。
    そしてそれはキャリアと結託して行われている。
    すくなくとも私にとってsoftbankで使うiPhone3Gよりもdocomoで使うN95の方がよっぽど自由で楽しいし、BlackberryBoldのほうが魅力的でもある。
    風土の違いと言ってしまえばそれまでだけども、良くも悪くも日本の囲われた携帯文化でしか育ってないほとんどの人達が、今の窮屈さに気づくには当分時間がかかるだろうし、あるいは気づかないままこの状況を無邪気に享受し続けるのかもしれないし、あるいはこの国独自の囲い込みから新たな何かが生まれるのかもしれない。
    いずれにしても1日も早く解放されたiPhoneの誕生を切に願う次第であります。

  4. 言葉の勢いが強くなってきましたね^^;
    SBやiPhoneの制限どうあろうと、初めての日本でのiPhoneはみんな本当に楽しそうに使ってて、いいなーと思ってますよ。調子悪くってもなんだかみんな笑ってるから、こちらの勝手に抱いてた心配は杞憂に終わりました。これは成功なんだなー、と。
    個人的にヤなのは、かって民衆のヒーローだった革命軍がマイノリティーになり、そのうちゲリラやテロリスト呼ばわりされちゃうみたいなノリですね。そうならないためにも、あまり排他的にならずに盛り上げていきたいですね!

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