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SONYとAppleと、そしてiPhone

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iPhoneの発売を前につらつらと。

ここ数日、ソニーのPS3とPSPを最新のバージョンで遊んでみた。
これがなかなか楽しいことになっていた。母艦とモバイルデバイスのありようとして、この連携っぷりは今後のiPodなどの未来を占うような出来だ。(過去記事へ
ソニーは最近個々の製品の広がりを出すためにそれぞれの連携に知恵を使ってるように思う。
これまで1だったものが連携することで2にも3にもなる。自分の持っている製品が出来ることが増える、成長する。ユーザーにとってこれ以上うれしいことはない。それにこれまでの"独自フォーマットで囲い込み"とは思想が異なるように思えるのも高評価だ。

 

対して、ここ最近AppleはMacをコアとした"周辺機器"として新しい製品を生み出しながら、意外とその個々の連携振りには腐心していない。それよりもそのそれぞれの"周辺機器"をコアとしたエコシステムの発展に興味があるように見える。
それはもちろんiPodの成功ぶりを見て言ってるのだが、どうやらAppleTVも同じ道を歩ませようという動きが見てとれる。YouTubeのAppleTV対応だ。配信形式でFLVが標準のYouTubeでわざわざAppleTVのためにH.264/MPEG-4 AVCでの配信を始め(させられ)たのだ。Googleと仲がいいのは伝え聞いていたがびっくりだ。
つまり、これまでMacがなかったらただの箱なAppleTVがスタンドアローンで歩き出したのだ。iPodのようにヘッドフォンだとかケースが売れるというようなエコシステムにはなれないけど、スタンドアローンでiTunesStoreからムービーや音楽を買えるようになるのは時間の問題のように思える。

AppleTVでiTunesが動き、単体で楽しめることが何を意味するのか?
これまでiPodを楽しむにはiTunesが必要でそれは10万円はするPCやMacが必要だった。3万円のAppleTVオンリーでiTunesが動く。そして人々はAppleTVで買った音楽やムービーを外で楽しみたいと思う。つまりAppleの戦略は今後はMac(コンピュータ)なしでiPod(ウォークマン)を使えるようにすることだ。
それはずーっとSONYやPanasonicがやりたかったことであり、家電メーカとしてのAppleの幕開けでもある。

 

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右の図はPS3とPSPの"リモートプレイ"の図だが、Appleのこれまでの製品に置き換えるならPS3→AppleTV、PSP→iPodになるか。
そもそも全く違うジャンルの製品なのにそう思ってしまうのは、SONY vs Appleの図式を面白くするためのジャーナリストの策に嵌ってるのかもしれないけども、"リビングのTVの覇権争い"、"モバイルエンターメントデバイス"として見ればまあ不自然ではない。
知らない人のために、この"リモートプレイ"で出来ることを伝えておくと、インターネット越しにPSPでPS3のほぼすべての操作が出来るようになる機能だ。それだけだとただのリモコンと変わりはないが、出力画像はリアルタイムでストリーミングされてPSPの小さな画面に表示される。PS3内の動画や写真はもちろんのこと、遅延が問題にならないゲームなら出来る。PS3は今はサーバーの機能はないが、DLNAクライアントにはなれるので、もし自宅内になんらかのDLNAサーバ(DVDレコーダとかHDDとかSONYじゃなくてもいい)があれば、それはPSPから見ればPS3がDLNAサーバーであることと同義だ。
そしてここが重要なポイントで、すべての処理、計算はみんな母艦としてのPS3がしてくれる。PSPは単にビュワーでしかないので、モバイルデバイスの非力な演算能力にしばられないコンテンツの再生が可能なのだ。
まだまだインフラが整ってないので現実的ではないが、結果としては結構アドバンスな世界に突入している。
 

先の図に戻って、iPodとAppleTVに置き換えてみると、そこに繋がる線はない。
仮にiPodの母艦がAppleTVになりえたとしても、出来ることはコンテンツの共有ぐらいだ。コレとコレ足したらこんなこと出来ました!ってなことにはなってない。個々のエコシステムの拡張の結果、それぞれがオーバーラップし相乗効果で製品が売れる図式は容易に想像は出来るけど、残念ながらそれぞれの製品の価値が上がるようにはなっていない。

で、iPhoneだ。
iPodは通信機能を持たないから、先の図に当てはめるのはiPhoneのほうが妥当ともいえる。
CMを見れば分かるとおり、エレガントな振る舞いを見せる、電話であり、PDAであり、iPodであり、Mac OSXを積んだ魅惑のシロモノだ。単体で十分に魅力的な最新のアップルプロダクツだが、果たして先進的かどうかはまだわからない。iPodがはまらなかったピースの部分にiPhoneがはまったとして、Appleはどんな先進的なエクスペリエンスを見せてくれるのか。
これまでの見方からもわかるように、iPhoneも"一人歩き"の可能性は大だ。iCalが連携でき、音楽コンテンツを共有出来るぐらいなら、今のスマートフォンやケータイでも出来る。iPhoneにはそれ以上のモノを期待したい。Macやその他のApple製品を今よりもより魅力的なものに変身させるような新しい世界を見せて欲しい。
AppleTVだけでiPodが使え、iPhoneは素晴らしい!Appleはウハウハって、えーーっ、Macは??ってなもんだ。Macがコアにあるからこそ、AppleはAppleなのだ。カリスマは必要だ。もちろん時代の流れでコアプロダクツはMacからiPhoneに変わるかも知れない。でも求心力のあるプロダクツをコアに、1+1が5にも10にもなるモノ作りをして欲しい。
ただのTVのSTBとケータイと音楽プレイヤーだけ作るような会社にはなって欲しくないのだ。

言いたいのはそういうことだ。

 

 

4 Comments

  1. iPod

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  3. でもVAIOってPSPたちのコアになりきれてない。
    あくまでPS3やPSPの連携は「SCE」の中であり、VAIOはその中には入っていない気がしますね。ある意味コンシューマーには取っつきやすいわけですが。あくまでコアはPS3なんでしょうね。
    著作権にうるさい日本のメーカー故に苦しんできた経緯はSonicStageのバージョン(仕様)を見ていくとわかるんですが、やっぱり昔からiTunesのほうが使いやすかったですもんね。
    ただ、SONYはサイバーショットやハンディカムというビジュアル機器の強みがあるのでそれを最大限に生かしてほしいですね。でもあまりメモステにこだわってほしくないんですが。

  4. ああ、そうかあ、見ていたのはSCEだけだったのですね?じゃ、ソニーはまだ負けっぱなしってこと?(笑)
    ハイテクへのどん欲さとカッコ良くてスマートな未来への展望はAppleもSONYも失って欲しくないものです。
    お家とモバイルの連携はHSDPAがスタンダードになってモバイルWiMAXが普及した暁には、どこのメーカーも普通にやってることですよね。どこが上手にパッケージ出来るか楽しみです。

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