逆襲のヘッドマウント
「逆襲」シリーズ第二弾。珍しくゆるいガジェット購入。
ソニーのヘッドマウントディスプレイ、HMZ-T1
HMDと言えば、かってソニーと競い合った今話題沸騰中の上場ガケっぷち企業を思い起こさせて酸っぱい気分になる自分。
今回こんなもの買った理由は720p表示が可能な小型表示機器ってEVFとキーデバイス一緒でしょー、出来はどうなのよーという技術的興味からという、ユルネタと言いつつ結局そっちにつながるオチ。
とは言いつつも、この価格で3D映像がクロストークもなしに明るく見れるってのは、TVを3D対応に買い換える必要性を全く感じずにいる(4Kは欲しいが)、3Dにそんなに興味のない自分のようなものにでも”少しぐらいは3D体験しとくか”と思わせる内容。
などとそう考えるユーザーさんはいっぱいいるようで、なんとこの製品、すでに来年までバックオーダー抱えてるんだとか。
うちに3Dコンテンツがなくて、あわてて米アマゾンに何本か注文する事態なのだけど、とりあえずこれだけはやっておきたいと買ってみた「ワンダと巨像」
もともとPS2のゲームのリメイクなので画質的チェックで言えば、ハリソンがCMでスゲェと言ってる新作なPS3用のゲームとか買ってみるべきなんだろうけどさ。
あんまりゲームしない自分がいろんな意味で”すげー”と恐れ入ったあのときの衝撃が、このHMDで3Dでどうなのか?!という期待もこめて。
いやースゲェ。
いろんな意味ですげぇーーんだけど、しかしこれ使ってのゲームは1時間半が限界という事実w
視界には常に20m先の750インチが付いてまわり、耳には疑似サラウンドヘッドフォン。視覚と聴覚が他人(ゲーム)に支配(強制)される世界とはこうい うものかとちょっと怖くなる体験。実際ひとしきりやってヘッドマウントを外して、視界に自分の部屋が見えたとき「戻ってきた」って思っちゃうほど。あの攻 殻のネットダイブした後のヘッドギアを解くイシカワ気分を味わえる(どんなだ?)。没入感は過去の製品とは比べるべくもなく、雲泥の差。んで、これは子供 に使わせたらかなりマズい製品ともわかる。
たぶんフルスペックのPCでBATTLEFIELD 3なんてやったら廃人になれると思う、まじで、、。
っていかん、ゲームやってる場合じゃなく、HDSLRにつけるのが趣旨だった。
製品には、デカいI/Fユニットなぞついてて全くモバイルには適さない仕様なので、単純にこのデバイスでの”フォローフォーカスなど、どうなのよ”をおうちでテスト。
おお使える!
というかこの表示品質はちょっとEVFとしては異次元。
確かに映画コンテンツを充分に堪能出来る視野角45°の大画面(20m向こうに映った750インチスクリーン)で確認しながら撮影が出来るのだから、これはすげえ。
この技術使ったEVFがほんとに現場で必要かどうかはわからんけど、どんなものになるのか、
- 最終視聴環境(巨大な画面)に近い状態が現場で再現出来、構図や絵作りを吟味
- 画面の遠視点化により、カメラマンがよくやる「左目で実像追っかけて、右目でファインダー」ってのがよりイージーに
- もちろん3Dビューワー
映画やドラマ制作の現場とか撮ったカットを現場の小さなモニタで出演者が和気あいあいと見てるけど、これからはあのシーンも無線LANで接続されたHMDでみんなそれぞれで見るんですよ。キモ!w
EOS C300で撮られたXXITのメイキング見てると、監督がステディカムオペレータの映像をワイヤレスでリアルタイム確認出来るお手製のガジェット(モニタ部はsmallHD!)を手にしてるんだけど、
こういうのもHMDになるわけですよ。キモ!
というか、コレ、海外(ハリウッド)で大量に(3D映画の)製作現場に投入する現場が絶対あるだろうなと思う。安いしw
試しにMacにも接続テスト
1080pの入力を確認。
Lionの標準デスクトップの宇宙がまさに眼前に。これでネットすれば、ほんとに攻殻w
小型化すれば電脳コイルの世界。
表示デバイスの進化は確実にHMDをメジャー商品にする流れに乗ってる気がする。
さて、国内メーカーがコンスーマHMDマーケットから一度手を引いた後も、市場には研究開発およびエンタープライズ用はいくらかあったし、コンスー マ用はVuzixとかCarl Zeissなどがずーっと売ってたりした。しかしながらHD対応というのはなかなかなかったわけで、ここに来て大手からHD対応な製品発表が目白押し。
EPSONは言わずと知れた、小型表示デバイス開発大手。あのミラーレスやあのビューファインダーもEPSON製。そこが出すHMD新製品は残念な がら外部入力なし。。うーんNikon UPの二の舞のニオイがするw もうひとつはCarl ZeissのCinemizerがHD対応になって帰ってきた。こちらはこれまで同様バッテリー駆動&小型でモバイル使用がオーケーなのだけど、仮想画面 サイズ(視野角)が従来の同社製品や過去のオリンパスEye-Trekやソニーのグラストロンと同列にある製品なのがちょっと惜しいところ。
ってなわけでソニーの今回のはスゲェのだけど、おれにはこの体験はヘビー過ぎ。 すぐ手放すかもなあw
しかし、いやまじで、このまま半分にしてビューファインダーに仕立て上げた製品出しておくれ>ソニー もちろん半額で。