アマチュアにBMCCは猫に小判か[Blackmagic Cinema Camera]

フィールドを駆け回り動画も写真もいけるハイブリッドカメラっていいよね！と言っておきながら、その真っ向真逆のカメラもちょっと気になるノンポリさんですが、なにか？
「撮影環境にそんなに懐ありゃあしませんが、それでも良かったら使ってくんなせえ」と任侠なカメラ、BMCC –Blackmagic  Cinema Camera– 登場と同時にその筋の御仁達に衝撃を与えた動画カメラ。

その筋じゃないこのおれが、映像を生業としない一アマチュアユーザーが、そんなカメラを手に入れて楽しいのか？BMCCとは何なのか？　そんな目線で、、 今日はゆるーい女子会気分なので、その筋の方立ち入り禁止(笑)

BMCC 、このカメラをアマチュア、ホビーユーザーが手に入れて楽しいのか否か。

結論から言っちゃえば絶対楽しいはず！

 

ほとんどすべてのホビーの行き着くところにプロの世界があるわけで、例えば自転車とか、例えばクルマとか、もちろん多くのスポーツ。
自分のペースでルールに縛られず自分の好きなようにするのが趣味の本分なわけだけど、突き詰めていくとどこかでその境界を超え、さらにいけばプロの追っかけ、真似ゴトをすることそのものが趣味となることもあるわけで。

“シネマ”
入門した早々に真似事を無理強いされる凶悪なホビー。
いや映画が好きで始めたのだから、むしろ強いられたい気持ちで胸がいっぱいなんだろうけど。

自分はぶっちゃけ、ストーリーテリングな”映画”を自ら作るってことにはほとんど興味を感じずに育ってきた、大変に真っ当な人間なのだけど、リグとかが大好物なの見て分かるように、映画を作ってるとこや機材は最高に魅力的！なのでそんな”風”な映像を撮ることに関してはむしろやってみたい！
そんな気持ちは怪獣映画見て特撮撮りたいと思った小学生のまま。

そして現在。
HDSLRを手にしてお手軽に深度の浅い絵は撮れるようになった。役者はいないが被写体は世界に無限にある。リグだってある(笑)

しかし、これはたぶんシネマではないことは分かってる。撮ってるだけ。いや、それでも楽しいのだけど。しかし一歩進んで「”シネマごっこ”やってます！」と言える要素はなんなのか？アマチュアとしてどうすればいいのか！

 

以前はビデオに対してのフィルムという立ち位置があったような気がする。

ビデオで撮れない浅い深度の絵もDOF以降克服された。

んじゃあ、アナモルフィックレンズで？　いや2.35:1でトリミングしたらそれでおけ？

…

た、ぶ、ん！
今ごっこ遊びで一番ホットなのは、”グレーディング”ちゅーやつじゃなかろうか。

カラーグレーディング、色いじり。

あるところではグレーディングをこう解説してた

色味やトーンを整えて、作品の世界観を作り上げていくカラー・グレーディングと呼ばれるプロセス。以前はカラー・コレクション（通称：カラコレ）と呼ばれていた工程ですが、（中略） “Grading”という言葉は、英語的なニュアンスでいうと、色を調整するというよりも、色を選別するというニュアンスが強いのです。（中略）広いレンジの素材から必要なレンジを取り出して、自分好みの作品に仕上げていく…　(中略)　映像表現の幅を広げ、フィルムを超えた表現力を可能にする新たな映像時代を切り開い(以下略)

 

撮りに行くのも楽しいけど、それをさらにちょちょいっていじって、もっと自分の作品にするのは確かに楽しそうだ。

考えてみたら、写真では当たり前のようにやってる。 被写体をイメージ通りの色に見せたり、アーティスティックな画調にしたり。

動画の場合はさらにグレイン追加したり、マスク切って主題を浮かべ上がらせたり、極端なビネッティング追加したり。ああ、確かにそうやって映画になるのか！ って、え？もうやってる？ そうだよねえ、色をがっつりいじれるソフトなんてもういっぱいあるわけだからねえ。

でもねえ、色はいじりたいけど、土日に頑張って撮って来た絵を汚くはしたくないよね。
写真だっていじれるのはRAWあってこそ。8bit/チャンネルですでに圧縮されたJPEGをいじろうとはしない。

 

じゃあ、自分らアマチュアが持ってる機材って何だっけ、って振り返る必要もなく、悲しいことにたいてい4:2:0。 CanonもNikonも全てのDSLRのH264が、SONYやPanasonicの全てのAVCHDが4:2:0。

[参考]ビデオをあまりよく知らない、写真よりの人用によく分かる模式図

RGBはみんな知ってるRGB
ビデオではYが輝度信号(明暗情報)で、色情報持ってるのはUとVだけとの認識でどうぞ。
なんと、4:2:2で色情報が半分、4:2:0でなんとなんと、たったの1/4！
いや、それでも逆にその情報量であんなキレイな絵が出てることはすごいんですけど、つまりはすでに圧縮化されてるわけで、色は確定済みのぎっちぎっちでいじるマージンなんかないのは一目瞭然。ちょっといじっただけで汚くなるわけだ。
つまり、5DmkIIにCineStyleいれてもいじればすぐ破綻するし、GH2ハックとかですんごいビットレート与えても、精細感は上がるけど色情報が足りないのでギスギスしたどうにもこうにもな悲しい世界の現実なのよねえ(うわ、説明逃げたw)
[追記]ここに8bit,10bitの話しはあえて入れてないので、”なんとなく”ってことでよろしくw

 

うん、いじれないじゃんねえ、これじゃあ。

“ごっこ”出来ない。ごっこしたい。

「外部レコーダー繋いでうんぬんしたって、結局（以下略」
「大判センサーで4:4:4とかで撮れるのって最低で幾らのカメラなのさ！」
「ああ、100万円のScarletって意外と安いんだなー、、、」

とかな嘆きはすでに多くのクリエイターがしてきたこと。

 

そ、し、て！
そんなところに現れたのが、そう！ぶらっくまじっくしねまかめらぁ！

その記録方式はぬわんとCinemaDNG！(って出た時はあたしは事のインパクトに”？”でしたが、なにか？w)
CinemaDNGって写真のCameraRAWのただの連番なんですのよ！
もう、一フレーム、一フレームが全部12bitRAWな画像で、あたし、もうびっくり！(キャラ変わった？)

ほんのちょっと触っただけで画質が乱れるビデオコーデックなんてもう触ってられっか！ってそりゃなるでしょ？
なんてたって、写真のRAW画像並みの”いじくり”耐性が動画にあるんだから、そりゃスゴいってもんですわ。コワモテのその筋の方々が狂喜するのは分かるってものね。というか、そういうのは写真屋のほうが敏感じゃないかしら。

もう、センサーちょっと小さいからとか言って敬遠してちゃダメダメ。
ビデオじゃなくて、HDSLRに写真が動くモーションピクチャーの夢を見たのなら、シネマどうのこうの抜きにしても、これは買わなきゃいけないカメラじゃないのさ！被写界深度も大切だけど、色気だって大事よ♪

 

それが、お値段25万円(国内248,000円、US$2995)

カメラだけじゃないのよ、買えば8万とかするカラコレソフト”DaVinci Resolve”だって付いて来ちゃう。もうカメラだけで20万以下ってことじゃない。

ああ、これだって画面見ただけでぞくぞくしちゃうわあ、触ってみたいわあ。

ほら、だんだん欲しくなってきたでしょ？

さ！　あ、と、は、もう、マウント決めるだけ♪

（最後のほう、興奮のあまりおねえキャラになったこと謹んでお詫び申し上げます）

（この人は何年も前から”グレーディング！”って叫んでます(笑)ので勉強になります> “グレーディング”＠raitank blog）