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太陽計算機を使う

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写真って理科だ。
レンズの口径、画角、焦点距離、錯乱円の大きさ、ボケ、深度、絞り、ISO、シャッタースピードetc。いろいろあるがみんな繋がってるから一つが決まれば実にいろんなことが連鎖的に決まる。もちろん解は一つじゃないけど。

最近は現地に赴く前にGoogle mapやEarthで撮影計画を練ることも出来る。ああ、ここは午前中は逆光なのか。午後からはやっと手前に光が回るのか。夕陽は西向きの大体この辺にいればいい?なんて。

こんなこと考えるのもおお!理科的!、、、、ん?"午前"?"午後"?
おれってもしかしてかなりアバウト? 沈む位置だって"西"って、、。 どんだけ適当な括りなんだw

「東から出てお昼に南中して西に沈む」というザックリとした理解。
これにせいぜい日の出日の入りタイムを確認する。そんなぐらいしかやってなかった。みんなそうでしょ?違うの?w

というか、そう太陽を把握するのは難しい。つかメンドクサイ。なぜなら地球は傾いてて、世界には四季がある。毎日毎日日の出と日の入りの時間や仰角が変わる。
国内の四季であれだけ変わるのに、緯度やタイムゾーンが違う初めて行く場所でそんなことを理解するのは不可能だ。だから人は朝昼夕晩のくくりしかないのだ。

しかし、もし

  • ある日の3時の影はどんな具合になるのか?
  • 夏のあの日の影は冬の今でも同じように見えるのか?
  • 目指す被写体に光が当たるのは何時何分なのか?
  • 今日この場所は数時間後にあのビルの影に入るのか入らないのか?

こんなことが子細に分かるなら。
知ろうともしなかったのは、そこまでして写真を撮る必要がなかったためで、でももしそんなことが簡単に詳細に分かるのなら、写真の撮り方が変わる。

正確な情報は失敗を防いでくれて、新たな目線は新たなイマジネーションの源だ。おお!太陽!!ユーアーマイサンシャイン。

Chemical Wedding 『Helios』sun calculator

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あるのかーw
太陽の位置知ってどうすると思ってた自分、ゴメンナサイ。いや知るだけでこんなに楽しいなんて!

 

いくつかの画面で太陽に関する情報が多角的に得られる。

HelioMeter View

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まず基本View
試しにこの金曜日に行く釧路湿原そばのタンチョウポイント、伊藤タンチョウサンクチュアリの状況を見てみる。日にちはその12/18。

右上に"現在の時間"10時。左上はその時間に太陽のいる方位角。

中央日付の下にその日の"日の出""日の入り"タイムと"日の長さ"が見える。夕日は3時台だ、はえー!

メーターは方位を表し、赤は南中方向。
右下の"COMPASS"を押すとコンパスが起動する。
太陽はぐりぐりと指でスライドさせられて、この方位に太陽がある時刻って何時?ってのが分かる。逆に時間を指定すれば、その時刻に太陽がどこにあるのはどこ?ってのが分かる。

左下の赤いバー"SUN ELEVATION"と黒いバー"SHADOW RATIO"はそれぞれ仰角と影の長さが分かるようになっている。仰角は文字通り天球上の太陽の高度を示し、黒いバーはその数値に物体(木や建物)の高さをかければその時の影の長さが分かる。この場合20mの木があったならそこから52mは影となる。

 

SkyMap View

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プラン図。
右の"MAP"を押すと地図が出る

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"SATELITE"を押すとこう

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現場は真ん中から右下側の広場が被写体方向だ。
この時間でも反逆光〜斜光。おまけに太陽の仰角が左下のような角度なので、どうやら望遠にはかなり分が悪い現場だね。(と行った事ない風w)

下側の太陽をグリグリとすると

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自分の欲しい光りの配置になるのが何時なのかが分かる。
(あ、緑の三角は自分が入れた。こんな風に画角をセットして表示出来たらいいのに)

 
右の"PATH"を押すと

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3D的に太陽の軌跡が表示される。

 

Clinometer View

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仰角や影の長さをしみじみするのに必要な水準器。
単に角度が表示されるだけでなく、その日の南中高度以上は表示しないようになっている。この日はたったの23°!w 半円下側に書かれた時刻[10:35 12:05]がその仰角以上に太陽がいる時刻。10時半から12時ぐらいまでが太陽が最も高い所にある時間。ちなみに南中は11:19だ。誰だ?正午じゃないの?!って言ったのは。つまり11時ちょっと過ぎたらもう日は落ち始めてるってことだ。冬の撮影は急がねば!

右の"AZIMUTH"を押せば方位計となって向けた方角に太陽がいてくれる時間が下に表示される

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太陽の位置を教えてくれるだけのアプリだけど、ビジュアリーに情報を得られるので、ほんとイメージが広がる。

このアプリいじってると、いろんなことがわかる。
例えば同じ場所の7月のある日

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仰角違いすぎw つか日の出は3時55分かあ。
冬はいつ撮っても方位&時間に関わらず斜めからの光りだが、夏は時刻による光りのバリエーションが多いってことだね。

白夜?

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低い所を太陽が廻るイメージがあるのだけど、こんなに南中高度が高くなって、かつほぼ一日中出てる場所もあるのか。

 

赤道直下

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そうか、影がなくなる(真下に落ちるだけ)こともあるわけだ。
バリとか行ってもあんまり気にした事なかったなあ。

細かいこと言えばハレ切りのためのフードやフラッグの必要サイズだってこれで求められる。たかが太陽されど太陽。おそれいりました。
つかもちょっとお高いんだが(iTunes store価格$29.99(国内3500円))おすすめである。

あ、準備しなきゃ。

 

11 Comments

  1. 記事にあるアプリ凄いですね。
    自分はせいぜい国立天文台サイトの太陽の高度・方位CGI見る程度です(^^; 加えて、下調べしていったのにカメラのセッティングに手間取ってタイミング逸したりw
    鶴居村でのタンチョウ撮影、長年憧れ続けていたりします。コンシューマー用HD機材が格段に進化したのに、色々理由があって行けず忸怩たる思いもあります。
    気を付けて楽しんできてくださいね~。私も何とか死ぬ前に一度は行こうとw その時はアドバイスよろしくお願いします。

  2. あの暦サイト便利ですよね。
    このアプリすごいです。どんな場所でも、空の一点を指差して「2時の太陽はあそこ!」って言えるほど(iPhoneのコンパスが正確なら、ですが)w
    タンチョウはぜひ!
    自分もまだ2回目ですが、飛行機でびゅーんと飛んでレンタカー借りて撮影ポイントまで1時間。結構手軽なんだなーと。まだシーズン始まったばかりなので今シーズンどうです??w

  3. どっひゃ~!
    なんちゅうお便利アプリ。
    せいぜいGoogleマップで撮影ポイントと被写体の方角を見て午前か午後か割り振る位しか太陽を意識していないのに!(ダメ絶対)
    凄い!凄過ぎる!iPhone持ってない!(ここ泣くトコロ)

  4. iPhoneないですと?買いましょうw
    GPSやコンパスなくてもいいなら、iPod touchでもいいかもですね。
    他にも写真系のアシストツールアプリはいっぱいあるので、なにげに一個持ってると便利ですよ。とマジレスw

  5. うわ!楽しそうなアプリ(自分的には使途不明)と思うも3500円・・・。
    バッチリ陽が出ると良いですねっ!

  6. サンクス。
    被写体的に雪も欲しいし霧も捨てがたいんだが、やっぱり青空基本だよな!

  7. つまりこれはボクは買わなくていいという意味ですねw。
    あとは任せました。およろしく。
    ちなみに全く準備していない。

  8. 何言ってんですか。今回はいいですけど、大御所氏のかばん持ちでしょ?w
    自分もこれからです。はあ、寝れない、、。

  9. 私はSunSeekerを使ってまーす。
    釧路湿原でイトウも撮ってくださ~い(^0^)
    寒いことでしょうから、お風邪など召しませぬように~!

  10. レス遅れました。すんませんw
    Sunseekerも面白そうですね。でもARアプリってことは事前ロケハンが出来ないってことですかね?組み合わせると最強そう。

  11. Panasonic LUMIX G VARIO 100-300mm F4.0-5.6

    ポチッとやってしまいました・・・。(汗)昨日入手、箱を開けたら・・・ちっちゃ〜〜い!!軽〜〜い!!なんだコレ〜!!(笑)いや〜マイクロフォーサーズって小さいです!上の写真はほとんど実物大でっせ〜!!(19インチモニターで)値段もそこそこで、EOSの半額以下でありがたいっす!それでも・・・私のヘソクリも底を尽きました・・・。ということで!!今日は朝から散歩のついでに使ってみました。妻と一緒に出かけましたが・・・気がついたら一人でした。(笑)今日は・・・完全な曇りという非常に残念な一日、それでもいつもの…

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