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じゃじゃ馬パース[HELIAR-HYPER WIDE 10mm]

フルフレ最広角、Voigtländer HELIAR-HYPER WIDE 10mm F5.6 Asphericalを街に持ち出し実写してみる編。ああ、こいつを軍艦島に持って行きたかった!

前フリとしてこのレンズ、開放f5.6で解像度がほぼ実力値っぽい。絞ればもちろん良くはなるけどそんなに目立った変化はなく。そしてf11から回析によりコントラストその他の低下。周辺減光も周辺部の解像度(ナガレ)も一様に同じ傾向。周辺減光なんか絞ってもほぼ一緒。
目立って違うのはComa。f11では開放より幾らか良いって感じ。という感じでサマリーをさらっと文のみで。つかサンプル用意するのがめんどくさい(笑)

超広角レンズのお約束な周辺部の倍率色収差。
撮ってきたので一番盛大に分かりやすかったこの写真Vgtlndr10mm_2_05-2

左上をアップ。Vgtlndr10mm_2_05A
なかなかにマッキーな極太っぷり。

ま、最近の現像ソフトはこんなの一瞬で消しちゃうから自分的にはなんの問題もなく。
Vgtlndr10mm_2_05B
それよりも色収差はこんなにあるけどこの解像感があるのが立派だなあとか思ってしまう。A7R IIの4千万画素センサーにも十分食いついていってる実力。

EF11-24とか借りてきて画質比較とかやってみようかと思ったけど、なんか必要十分なのがわかったのでやめておく。とにかくこのレンズで語るべきはこの10mmという画角だということ。(星&夜景好きにはこれじゃあかんけど)

なんと西新宿のあの輪っかがこの距離で全周写っちゃう!というかむしろまだ余裕ある感じ。

Vgtlndr10mm_2_12

いやしかし10mmで撮るとこんなこじんまりしちゃうんだなあ。

お約束な一点消失点画像じゃ10mmの実力は分からず

Vgtlndr10mm_2_04

歪曲はこんな感じ。さすがにゼロってのは無理か。
いやそんなことよりも気になるのが左の部屋のパースの不自然さ。たぶん正対する平面にカメラがしっかりと鉛直に向けられてないのかと。真ん中あたりじゃ十分にまっすぐ向いてるように見えるのにね、なんだこのシビアさ! 16mmぐらいの広角じゃもっと気楽に撮れるはず。

実際こういう絵を撮ってる時はファインダー内の水準器と相当ににらめっこが続く。(ああでも考えてみたら視野率100%にファインダー内水準器とDSLRじゃ酷な撮影をしれっとやってるんだなあとしみじみ)とにかく水平ぐらいは確実に取れてないと絵がすぐ暴れる!パースにおいては相当にじゃじゃ馬!

ちょっとでもカメラを上下に振ると

Vgtlndr10mm_2_15

ぎゅいーーんと縦方向のパースがエンハンス。
正しい写真(構図)って何だっけ?と使いこなしには数週間寝食共にした合宿が必要っぽい。

ナチュラルな写真にするのを無視すれば、不自然さ満開のこってりHDR画調との愛称は抜群

Vgtlndr10mm_2_14

Vgtlndr10mm_2_10

もうマンガっすな。
重機の絵なんて普通縦位置でしか無理なはず。横で入っちゃったよ。
Vgtlndr10mm_2_11

見た感じ、カメラを向けたくなるほどの門じゃないんだけどね、パースがなんか立派にしてくれてる。

A7R IIとのコンビで情報量ゲロゲロな絵が撮れる例。

Vgtlndr10mm_2_16

まだ使い始めてしょっぱなに撮ったこの写真、目線高すぎ。こいつはしっかり腰落として使うべし!とそこは開眼。

 

こんなじゃじゃ馬パースレンズなので動画じゃなかなかに使いこなすのは難しい。ギンバルに乗せての歩き映像はカメラを振るとかなりいい感じに酔うはず。この辺りはGoProがそうであるように歪曲あったほうが自然な動きになる。どうしても引けない場所での置きショットだけで使うのはもったいないし、、。

ちょっと面白いと思ったのはこんな構図

Vgtlndr10mm_2_06A

 

すんごい見上げのように見えるけど地平線は画面内の普通の位置にあるからぱっと見は普通に見えて、でも何このパース!みたいな超超広角レンズならでは。手前を人が横切るとかなりダイナミック。さらにこれでドリーだとどうなるんだろ?ドリーと言えばバーチカルなドリーショットもなんか面白そうな、、、とかな妄想で思考停止。

 

そういやこのレンズには全く同じレンズ設計のブラザー、VM(Mマウント)バージョンがいる。その価格差2万円ほど(VMの方が安い)

例のAFマウントアダプターがあるので、そっちだとこのMFレンズもAF化だよなあと思ってたけど、開放でもこの指標↓が示すような被写界深度。(開放でも0.4m~∞までパンフォーカス。実際はそこまでじゃない気もするけど)

Vgtlndr10mm_2_7

うんマニュアルでいい。それよりもEXIF情報が残るこの幸せ。コシナのHPでは距離エンコーダーがA7内の手ブレ補正にも貢献してるんだとかな記述。へえ、じゃあやっぱりEマウントバージョンで良かったのか。

で、このレンズについてる動画用の絞りのデクリック機能。ブラザーにはついてないこの機能、これがまたすんごく凝っててVM+2万円上乗せのほとんどを占めてるんじゃないかというようなメカニズム。うんこれなくていいよ。だいたいフィルターがどこにもつかないのに妙なとこで動画機能推しされても!との戸惑い。そのぶん安くして欲しかった!ま、とにかくお気に入りのレンズとなったっぽい。たまにしか持ち出ししそうにないかぶるSigma 11-24どうすっかな。

 

2 Comments

  1. 広角欲しいなあと思いつつ、動画ヤロウの自分には難しそうなレンズです。
    たぶん「で、何を映してんの?」ってなりそうですw
    15mmの方が自分には向いてそう。

    • いやあおっさる通り、動画使いにはハードルが高そうなレンズです。なぜにコシナはこれに絞りデクリックな機能をつけたのか… 

      キヤノンがあのズームを出した時に作ったプロモビデオがあるんですが、11mmでももう気持ち悪いったらw 動かないでくれと懇願したくなり以下略

      ってことでともぞさんは15mm逝くってことで。

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