空駆ける空中鉄道

乗りものネタ続く

世界最古(クラス)のモノレールがいまだ現役である。
1900年に作られ、翌年開業。
これだけ古いものとなると途中でシステムの変更あったりして往時とは全く別物になっていたり、とか、乗客が限られていて主に観光用に細々やっている、とかなるわけだが、両方とも嬉しくもハズレなのだ。

まさに開業当時の(ほぼ)まんま。おまけに1日のべ７万５千人もの乗客を運ぶ住民にはなくてはならない交通手段として現役ばりばり。これはもう世界の奇跡。なぜ世界遺産じゃない？！w

街の名はドイツ、ケルンの近くWuppertalヴッパータール。
行って来た。

 

モノレール？？モノレールなんて日本にもいっぱいあるじゃん。
確かになにげに日本はモノレール大国だったりする。懸垂式も跨座式もたーんとある。廃線になったのにも魅力的なのがいっぱいあった。

しかーし、ここのはモノレールであってモノレールじゃない。
ドイツではモノレールをこう呼ぶ。

　　Schwebebahn

しゅべべばーん。(ほんとの発音はもうちょっと違うw)　
かっけー！(何がw)

日本語訳は『空中鉄道』　ステキすぎ。

 

その空中鉄道、ぶっちゃけ見せ場は走ってる車両ではないかもしれない。

ICEがヴッパータールに近づくころ、車窓には何度もソレが現れて、逸る気持ちが顔に出る。にやにや。駅降りて近づけばそこにあるのは、、

トラス！

トラス！！

トラース！

トーーラーースーー！！

うねる軌道。支えるトラス。もう延々。

まさにスチームパンクな世界が目の前に。もうパリ万博かメトロポリスかスチームボーイか小松崎先生かっ！である。

 

もちろん、やっぱり、そこを疾走する車両も侮れない。

前々世紀から同じシステムなので、ま、デザインはなんというかカゴみたいなモノなんだが、、

カーブでリーン！

かっけー！

カーブに差し掛かると遠心力でフリーでリーンするのだ。まさに振り子。トラムと同じような鉄が軋む音を発しながらひゅいーんと空中を疾走する。気持ちよすぎ。もっと飛ばせー！

写真だとレールの設計がそうなってんのか？とか思うけど、動いてるのみるとぶらんぶらん。知らんかった。つか"モノ"レールだから確かにカントなんてありゃしない。　振り子状態なのでカーブが終わると反動でしばらく左右に揺れる。さすが19世紀のシステムw楽しすぎ。

レールと台車部をアップにするとどれだけ簡単なシステムで出来てるかが良く分かる。

ちなみに上側の写真は現存の最古の車両の。近年レストアされて中もこんなで下↓のような特別お茶列車として時々走ってる。

駅はこんなカンジ。

現代じゃゆりかもめとかの新交通でよく見かける橋上駅だが、100年前に見たらとんでもなく未来だったろうなと思う。

で、軌道が小気味良くカーブしてるのは、別に乗客を楽しませるわけじゃなく、ほとんどを川の上を通ってる。つまり路線は川の流れまかせ。なのでこういう↓駅が多い。

ホーム。人が乗っただけでも揺れるw

ちなみに市内に宿泊するとホテルで市発行の滞在中乗り放題のチケットくれる。最高！Wuppertal。もう親善大使してあげる。

末端駅で車両はどうなるかというと、

ループになってて方向転換する。
ここにスライドする分岐器もあって、すぐ横にある車両基地に繋がってる

そして車両からの眺め。

眼下にはキラキラと輝く水面。ここを疾走するのだ。もうアミューズメントアトラクションの領域である。

渋滞もおかまいなし。なるほどこれはトラムには真似出来ない。


実際スピードも速い。というか加速がなかなかなのだ。ああ運転してみたいw

いやー、いいもの見ちゃったよ。1日ちょっとでこの街去ったのはもったいなかった。もっといて撮影したかった。で、写真はほとんど撮らずに動画ばかりだったので、そっちはそのうちがんばって編集するつもり。これはやっぱり動画だよね。

乗りものちゃんにはスーパーお薦めw　行っとけ！